こんにちは、ゆうたんです。
難関大学、医学部を目指している受験生で化学が苦手って人は多いと思います。
今回は完全初学者、苦手な人がどうやって化学を学習していくべきかを紹介します。
目次
1冊目の参考書はコレを使う
今回の対象者は化学を全く学習したことがない人、学校で習ったけど全く分からない人向けに紹介します。
まず、使用教材は以下をおすすめします。


- 橋爪のゼロから劇的!にわかる 理論化学の授業 (大学受験Do Start)
- 鎌田の化学基礎をはじめからていねいに (東進ブックス 名人の授業)
この2冊の違いは何か
まず、この2冊の基本情報です。
橋爪のゼロから劇的!にわかる 理論化学の授業 (大学受験Do Start)
出版社 旺文社
著者 橋爪 健作
ページ数 352
価格 1,375円
『 橋爪のゼロから劇的!にわかる 理論化学の授業 』は化学基礎、化学の理論分野の収録です。
化学には『理論』『無機』『有機』と大きく分けて3つに単元があります。
学習する順番は『理論→無機→有機』がおすすめです。
『理論』って何?『無機』って何?『有機』って何?
と思いますが、正確に説明すると混乱すると思うのでそれぞれ簡単に解説しときます。
『理論』:主に計算問題がメインで、無機・有機の基礎となる単元
『無機』:生物起源に由来しない物質を扱う(例、ダイヤモンド、鉄)
『有機』:生物起源に由来する物質を扱う(例、アルコール、アミノ酸)
のような感じになります。
今の段階では『ふーーーーーーん。』で全くかまいません。
まずは理論分野を学習していきますよう。
使用方法は『橋爪のゼロから劇的!にわかる 理論化学の授業』に書いてある通りで大丈夫です。
鎌田の化学基礎をはじめからていねいに (東進ブックス 名人の授業)
出版社 ナガセ
著者 鎌田 真彰
ページ数 261
価格 1,320円
『鎌田の化学基礎をはじめからていねいに』は化学基礎のみの収録です。化学に範囲は収録ありませんのでご注意を。
『鎌田の化学基礎をはじめからていねいに』の特徴はカラーでイラストが多く、化学用語の解説が丁寧にされており、何を知っておかなくてはいけないのかがよく分かります。
当たり前ですが、化学の教科書がなくても学習ができ、専門用語も本質からずれないようにかみ砕いて解説されており、頭にイメージを描きながら記憶に残ります。
コンパクトに良くまとまっているので学習後も手元において、問題集を解いた際に参照用、復習用に使用してください。
なぜ『 鎌田』先生、『 橋爪 』先生の2冊なのか
まず、数ある化学の参考書から
なぜこの2冊を選択したのかを説明します。
理由は以下の内容です。
- 著者の 『 鎌田』先生と『 橋爪 』先生の関係性
- 単位計算とは
- 最短で偏差値を上げる参考書
著者の 『 鎌田』先生と『 橋爪 』先生の関係性
著者について、 『 鎌田』先生の教え子が『 橋爪 』先生です。
つまり、指導方針が似ており2冊の相性が良いです。
また、二人とも予備校では超人気講師であり、講習なんかはすぐに締め切られていました。
人気の秘密は何といっても講師としての実力が非常に高く、化学の本質を理解させてくれます。
苦手な生徒向けの講座から東大、医学部受験生用の講座も担当しています。
ちなみに私は、偏差値を70以上に上げてもらい、化学の勉強が楽しいと思えるようになりました。
そして、一番の特徴は
単位計算を用いて化学の計算問題を一貫した方法で解説します。
単位計算とは
単位計算は簡単に言うと単位に着目して計算をする方法です。
この単位計算は化学が苦手な受験生だけでなく、『化学』というよりは『科学』計算の基本的な考え方でもあるのでマスターは必須です。
私も単位計算を習得してから化学計算で困ることはなくなりました。
簡単に具体例で説明します。
化学には『モル濃度』というものが登場します。
これって最初は『??』だと思います。
まずは定義(式)(昔の人が決めたルール)を確認しましょう。
モル濃度=溶質の物質量 / 溶液の体積
ですよね?
※現段階で分からなくても大丈夫です。
単位に着目してみましょう。
モル濃度の単位は【mol/L】です。
溶質の物質量の単位は【mol】です。
溶液の体積の単位は【L】です。
定義式に当てはめると
【mol/L】 = 【mol】 / 【L】
ですね。
よく見てみましょう。
右辺と左辺ってまったく同じですよね?
当たり前だろ!と思えたアナタ!
化学の計算がすぐ得意になる素質があります。
ちなみに『モル濃度』を言葉で定義すると、『溶液1Lあたりの溶質の物質量』となります。
この定義を『単位』と『言葉』の2つを覚える必要があります。
まず、『定義』は昔の人が決めたルールなので覚えるしかありません。
昔、人が座るものを『イス』と名付けた(定義した)ようなものです。
では、単位に着目すると色々なことが分かります。
問「ブドウ糖0.01molを水に溶かし0.1Lにしたときのモル濃度はいくらか?」
モル濃度の定義を思い出してください。
【mol/L】 ですね。
これは 【mol】 / 【L】と同じですよね。
つまり、
分数でいうと【L】分の【mol】です。
割り算でいうと【mol】割る【L】です。
今回は分数で説明します。
(溶液(ブドウ糖と水)0.1L)分の(溶質の物質量(ブドウ糖)0.01mol
つまり、 0.01/0.1=0.1 【mol/L】 となります。
簡単ですね。
ここで、ブドウ糖の物質量【mol】を求めたい場合は溶液の体積【L】をかけてあげればよいことが分かります。
なぜなら単位に着目してあげれば
mol / L × L = mol
ですもんね!
化学計算はこのように単位計算を駆使して行います。
いかがでしょうか。
簡単な例で説明しましが、このように単位に着目して計算を進めれば計算ミスも減るし、何より公式も理解しやすいでしょう。
化学を苦手から得意へするためには絶対マスターしましょう。
単位計算を習得するだけで偏差値は急上昇します。
最短で偏差値を上げる参考書
『橋爪のゼロから劇的!にわかる 理論化学の授業』と 『鎌田の化学基礎をはじめからていねいに 』はどちらも非常に読みやすいです。
最短で化学の偏差値を上げるために知識、計算方法(単位計算)が習得できます。
特に化学が苦手な人が陥るのは、何となく化学式や、物質の性質は覚えられるようになったけど
『なぜかテストや模試で点数が取れない、偏差値が上がらない。』
ではないでしょうか。
それって、化学の本質を全く理解できていないんですよ。
闇雲に暗記をすると本質も見えてこないし、偏差値も上がらない。
結局、化学ってつまらない!
と、なってしまうんです。
化学は非常に面白い学問だし、これから医学部や理工学部に進学しようと決めた受験生にとっては要の学問になります。
高校で学習する生物や、物理といった科目の橋渡しをする科目が化学でもあります。
例えば、医学部へ進学すると分子生物学を学習しますが、この科目は単なる生物学とは違います。
生命現象を分子を用いて解明する学問です。
化学現象を理解していないと全く話についていけないでしょう。
もちろん、分子の運動など物理の基本法則も理解しておく必要があります。
高校では、生物、化学、物理などそれぞれ別の科目として学習しますが、大学で学習するものはそれらの基本知識、本質は必須条件になります。
今のうちから、将来を見据えて化学を学習していきましょう。
具体的な学習方法について
参考書の使用方法は参考書に従ってください。
ここではそれ以外の内容を紹介します。
『鎌田の化学基礎をはじめからていねいに』は本当に丁寧に最初から書かれています。
内容は『橋爪のゼロから劇的!にわかる 理論化学の授業』と重複することも多いです。
ですので、もし、『橋爪のゼロから劇的!にわかる 理論化学の授業』1冊だけで理解が進む場合は無理して『 鎌田の化学基礎をはじめからていねいに 』は使用しなくても良いです。
ただ、少しでも不安があるようであれば『 鎌田の化学基礎をはじめからていねいに 』も使用すべきです。
別の視点からの解説は理解を深めます。
使用期間について
『 鎌田の化学基礎をはじめからていねいに 』はおそらくサクサク進むことでしょう。
『 鎌田の化学基礎をはじめからていねいに 』は目標
1週間で1週させましょう。
化学は理解とある程度の暗記が必要な科目です。
ダラダラやるよりも、短期間で繰り返し繰り返し学習する方が長期に渡って記憶できるようになります。
並行して『 橋爪のゼロから劇的!にわかる 理論化学の授業 』を進めます。
『 橋爪のゼロから劇的!にわかる 理論化学の授業 』は
2~3週間で1週させることを目標
にしましょう。
理論分野ってどんなことを学習するのかを早い段階で把握することは非常に重要です。
2週目は用語の定着と計算問題の理屈を理解することを目的に使用します。
2週目はもっと早く、1週することができるでしょう。
次のステップへ
2週目が終わり、3週目に入る段階で次のステップです。
『 橋爪のゼロから劇的!にわかる 無機・有機化学の授業 (大学受験Do Start)』も開始してください。

問題集は
『 《新入試対応》化学(化学基礎・化学)入門問題精講 三訂版 』
『《新入試対応》化学(化学基礎・化学)基礎問題精講 四訂版』
を使用していきます。
ここまでの完成で偏差値は60を超えているはずです。
問題集の使用法など、次のステップの学習方法は今後追加していきます。